「なぁ、愛してるって言ってみて?」
コトの終わり、冷め切らぬ熱を持て余しながら得意の戯言を仕掛けてみる。
息を乱す俺と対象的にすっきりした様子の男は、うるさいとばかりに顔をしかめた。
「何故だ」
「いいからさ、サービスだと思って」
「馬鹿馬鹿しい」
「……言いたくないならいいよ」
あっさり諦めの言葉を吐くと、ドラッケンが不審気な顔をした。
寝そべる俺を覗き込むようにして来たので、そっぽを向いて表情を隠す。
ギギナは嘘を嫌うから、だからあの言葉を言いたがらないのは俺を愛してないってことなんだろう。
見事な論法で導き出した答に、やっぱりなと納得する。うんわかってたんだけど、心の奥底でちょっとは期待してたらしい。哀しくなった自分の愚鈍さがやけにおかしくてくすくす笑っていたら、奴が怪訝そうな表情になったのでくるりと背を向けた。
肩が震えてるのは泣いてる所為じゃなく、笑いをこらえているからだ。
だからもう、構わないでくれ。
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11:同盟参加記念に、ぐるぐるガユス。というより自己完結しすぎ?(06/06/14)070514改稿